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2500Cは5500Cと並んで日本ではもっとも人気の高い機種の一つで、現在でも1980年代までの製品とほとんど同じ外観のまま生産が継続されています(ただし内部機構は異なります)。
この2500C、世界的に見ると実際の製造は1982年をもって終了したのですが、日本など一部の市場では古い形のものに人気が偏っていたこともあり、アブの工場に残っていたストックパーツを使用した旧デザインモデルが1983から84年にかけて発表されました。下にあるのはその一例、1985年度のエビスフィッシングカタログからの抜粋です。
ご覧頂いた通り、モデル名の表示(ブロンズっぽいネームプレートが接着剤で貼り付けられています)やハンドルのバランスウェイトの形などに、特徴的な点が見て取れます。内部のドライブギヤもジュラルミン仕上げではなく真鍮製で、カドミウムメッキのされていないタイプです。またこの時期同時に5000C(波型プレートなのにゴシックロゴの奇妙なデザイン)とシルバーブルーの刻印5500C(プレートカラー以外は77年型をモデルにしたものと思われます)が復刻されました。
ご存知のように2500Cは1975年から製造が続けられた訳ですが、1982年頃の一時期、急にその姿が市場から消えます。それに代わり登場するのがアブ初の非円形モデル、1000/2000とウルトラマグの一連のシリーズです。そしてパーミングカップモデルの小型版として、3500Cが登場するのもこの頃です。ここではトラディショナルな内部機構を持つ2500Cと、新しく登場した3500Cの新旧比較をしてみたいと思います。
先ず違いが目に付くのは、やはりその外観、特にパーミングカップを備えた3500Cの変わりようでしょう。パーミングカップの導入に伴って左スプールキャップはなくなり、右側プレートに操作ノブが集中されました。そのせいだと思われますが、スターホイールの足数は5本から4本になり、スプールキャップのエンボス模様も網目状のものから縦のスリットへと変更になりました。

内部機構では、クラッチ機構に大きな変更はありません。この点では、3500Cは2500Cの機構をそのままに受け継いだものと言うことができるでしょう。しかしドライブギヤのカドミウムメッキは1983年にはすでに中止されており、ギヤが真鍮剥き出しの金色をしているのが見て取れると思います。ちなみに2500Cのドライブギヤはジュラルミンであり、この点で一線を画しています。

またピニオンギヤでは、2500Cではクラッチ部分でスプールシャフトと切り離される機構でしたが、3500Cではスプールシャフトはピニオンギヤを貫通しています。そして遠心ブレーキの位置も左から右へと変更になっており、スプールシャフトの長さもそれに応じて長くなっています。この機構は1000や2000にも見られるもので、この点では3500Cは2500Cと前者とのチャンポンということが言えるかもしれません。

スプールは2500C、3500Cともに同じサイズのものを使用しているのですが、シャフトの仕様が違います。また遠心ブレーキの位置も2500Cではトラディショナルタイプに共通のハンドル側なのですが、3500Cでは1000や2000と同じく左側に移されているのです。

しかしこれらの大きな違いが多く存在するにもかかわらず、3500Cは2500Cの影を色濃く残すモデルでもあります。例えばフレームは色こそ違え互換性があるものですし、メカニカルプレートやレベルワインダーの構造も同じものです。つまるところ、3500Cは2500Cを流行りのパーミングカップデザインに合わせるために小改良を加えたものだったということでしょう。そしてこのプレートデザインの変更は諸々の日本製リールのシェア拡大に触発された止むを得ないものだったというのも、また間違いのないことと思います。