Coleman Model 520  M-1941

1941年に製造が開始されたと言われる520は、全てのコールマンストーブの原型とも言って良いモデルである。もちろんこれ以前にもツーバーナータイプなど多くのストーブがコールマンによって製造されている訳だが、このモデルほどコールマンのストーブ製造技術の名声を高めたものはない。またこのモデルの成功が、バリエーションとして様々なミリタリーモデルの拡充をもたらし、後のキャンプストーブの発展にも大きな影響を与えた。当初520は他のモデル同様鉄製のタンクで製造されたが、1945年には真鍮でできたものへと代わり、そのままクロームメッキされた530へと引き継がれる。これは長期の使用による鉄タンク内部の腐食で、ベーポライザーやバルブ詰まりのトラブルが後を絶たなかったためである。コスト的に少し高くなっても、燃焼の安定性を向上させる必要に迫られた訳である。1941年から42年までの初期型にはタンク底部に4本の足が取り付けられているが、43年以降のものは足が3本に減らされている。またスペアパーツケースは当初カドミウムメッキされたフタをかぶせるだけのものだったが、後に真鍮製のスクリューキャップに改められた。収納ケースは、当初からカドミウムメッキされたアルミニウム製となっている。バーナーのデザインは真鍮でできたバーナーヘッドをクローム鋼のフレームシールドで覆ったものが多いが、後にはステンレス製のものも登場する。腐食に対する質の向上を図ったものだろうか。当然コスト的には高くなるはずだが、後の530に引き継がれていくという意味で、興味深い点である。520の構造はスロットルバルブにより燃料の噴出を開閉し、ニードルノブの微調整により炎の大きさを加減することができる。ニードルの上げ下げによりノズルの詰まりを防げる他、自由にノズル穴を通る燃料の量を調節できるので、基本的にはどんな種類の燃料でも使用可能である。