G. I. Pocket Stove 530

46Bと刻印されたアメリカ製の530。製造は46年後期と思われる。フィラーキャップは大型で、クロームメッキされている。

カナダ製コールマン530。安全弁付きの真鍮製フィラーキャップに注目。Colemanの刻印字体もアメリカ製と異なる。

上記と同じカナダ製。ニードルノブはより細い涙滴型。アメリカ製と違い、製造年月は47.01とハッキリ示されている。
G.I.Pocet Sotve 530は、1945年の第2次世界大戦終了後、製造が開始されます。その実は軍用ストーブ・520の民生化を狙ったもので、そのため520と非常に良く似た構造をしています。しかしコールマンは530を作るに当たって、よりキャンプ使用に相応しいように幾つかの改良点を加えました。具体的にはこちらの方は520と違い、真鍮製のタンクにクロームメッキが施されており、調整ノブやフィラーキャップも大型のものが装着されて、より使いやすいデザインとなっています。その代わり備え付けのスペアパーツや、夜間に敵の目から炎が見えないようにするフレームシールド、プレヒート用の受ザラなどは省略されています。また燃料は白ガソリンのみとされ、スペアのベーポライザーももちろん付いていません。これは520をレギュラーガソリンで使用したためにベーポライザーの詰まりやバルブの固着が多く発生したためで、キャンプ使用においてはマルチフューエルにする必要性は少ないとコールマンが考えたためでした。その分をステンレス製の五徳やクロームメッキされたタンクなど、他の部分の改良に回した訳です。アルミ製のケースはミリタリーモデルのようにカドミウムメッキされておらず、その代わり食器として使用できるようにパンハンドルを兼ねたレンチが付属します。また余熱・暖房用として鉄製の丸いヒーティングプレートが付き、プレヒーティング用受ザラの代わりとなりました。コールマン製ストーブのベストセラーの一つですが、現在でも十分に通用する高い品質を持っています。